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Space S Exhibition

スペース・S

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展覧会情報 ─ スペース・S


《ヤマアジサイ》 墨、鉛筆
   
spring water 2008 流木、ブロンズ 流木:94×156×240 cm ブロンズ:25×79×79 cm

chrysalis
2008 木、ブロンズ 45×25.5×15 cm


water fall
2008 ブロンズ 39×10×5 cm

落花流水

昨夏、肺がん末期だとわかった。
 釣りの好きなアートシードの齋藤さんから釣果のご自慢の報告をいただいた電話にそのことを話すと、愛車を駆ってすぐにお見舞いにきてくださった。
 弾むはずもない会話の終わりに、来年の春か秋にでもスペースSで個展をやりませんか、とボソッと彼が呟いた。
 スペース・Sは毎年春と秋の2回しか企画展を開かない。
 そのぶん彼の彫刻への想いが凝縮されている場なのだ。
 半年先のことなどわからないとお互い知りつつ、では来年の秋に、と空約束をした。
 それから1年、お互いの思惑もはずれて、体調も制作も順調にすすみ、私にはうれしい誤算で「空約束」に終わらずに済んだのだが、それも彼の深謀遠慮のうちだったのかもしれない。
 引導を渡されたところで性根が改まるわけでもなく、「末期の目」とやらも白内障で曇るばかりで、自身も作品もどうやらいつもと代わり映えがするわけでもないのだが、淡々と日は過ぎればいいし、すべきことは昨日も今日も変わりはない。

で「落花流水」(「流木」ではない)なのだが、もちろん自分を花にたとえたわけではない。

2008年8月29日
船山 滋生
「声」のタイトルカット(朝日新聞投稿欄)
《ポプラ並木》墨、鉛筆 《わたしの干支は?》墨、鉛筆 《スイレン》墨、鉛筆
船山 滋生 ふなやま しげお

1948 東京に生まれる
1971 第2回現代国際彫刻展入選
1973 東京造形大学美術学部彫刻科卒業
長野県北佐久郡軽井沢町に転住
1991 具具展出品(日本橋燗屋、大阪なんば燗屋、1999まで隔年開催)
1993 水上勉「門江風土記」の挿画を「小説すばる」(集英社)に掲載、以後水上勉作品の挿画を多数手がける
1999 朝日新聞投稿欄「声」のカットを担当、現在も継続して掲載中
2005 彫刻と平面作品による個展開催(日本橋燗屋)
2006 朝日新聞投稿欄「声」の挿画に、自身のエッセイを添えた単行本『「声のスケッチブック」を出版(朝日新聞社)
「船山滋生原画展」開催(日本橋燗屋)
2007 「父・船山馨のDNA 船山滋生の彫刻と挿画展」開催(北海道立文学館)

現在、長野県東御市在住